コロナ禍でも人時生産性2倍! 美容室の生産性を高め、美容師の働き方向上の仕組みを発信!
5店舗の美容室経営者:川崎元晴ブログ
単価アップは事業設定から
サロンの単価を上げることは大切です。
そして、多くのサロンが単価を上げる為に、様々な施策を考えます。
しかし、
メニュー単価を上げる最も重要なことは、『事業設定』です。
この事業設定が出来ていなくて、単価を上げようとすると、
経営者が現場のスタッフに、
『頑張ってメニューオンをして、単価を上げよ〜!』
なんて、ゲキを飛ばし煽ります。
もちろん、大切な“アップセル“ の行為ですが、
それだけで、単価が上がるわけではありません。
チケットなどで単品(オン)メニューを販売して、
通常メニューと一緒に使ってもらうなど、時に有効的な施策だと思います。
しかし、闇雲に声かけをすれば、
当然ですが、
全く求めていない人に、おすすめをすることで、お客さまのストレスになり、
失客につながります。
また、コンセプトがボヤけているサロンであれば、
さまざまなニーズのお客様がご来店するので、
そこに、とにかく全員に声かけしようなんてことになれば、
断られるごとに、苦手意識を抱き、疲弊するスタッフも出てきます。
時間単価を意識しよう
単価を見ていくときに、特に意識をした方が良いのは、
『時間単価』です。
時間単価とは、1時間あたりの売上単価です。
同じ、カットカラーのメニューでも、
120分 12,000円のメニューと、
90分 10,000円のメニューでは、
90分で10,000円のメニューが売れた方が、時間単価は高いです。
いかに、短い時間で高単価のメニューが売れるかを測っていくことで生産性を上げることができます。
闇雲に、時間のかかるメニューを作ったり、
メニューオンをするのではなく、サロンの顧客設定に合ったメニューで、
いかに時短で単価の高いものが売れるかを考えます。
そして、時間単価の高いメニューが、多くのお客様に売れることが大切です。
しっかりと“KPI” で、こちらの「時間単価の高い自店のウリメニュー」が、
どのぐらいオーダーがあるかを測りましょう。
デザインカラーなら、デザカラ比率
酸熱トリートメントなら、酸トリ比率
エイジングケアコースメニューであれば、
エイジングケアコース比率そちらがどのくらい必要か
全体の50%以上は欲しいですね。
そうなってくると、自店の『時間単価』は上がってきます。
そして、同時に『稼働率』も上がってきます。
時間単価と稼働率のバランス
ここでいう稼働率とは、『スタッフ稼働率』を指します。
※店舗稼働率も、見ていくと良いですが。
時間単価の高いメニューが、たくさんのお客様にオーダーして頂くと、
当然、稼働率も上がります。
そして、
時間単価✖️スタッフ稼働率=『人時技術売上』となります。
※人時生産性(粗利÷総労働時間)ではありません。
ちなみに、自店の『時間単価』の出し方は、
人時技術売上➗スタッフ稼働率です。
人時技術売上の出し方は、
技術売上➗総労働時間です。
全てが、サロン全体の生産性を上げるための『KPI』となります。
この辺りの考え方を理解していないと、
サロンを高生産性事業として経営していくのは難しくなります。
つまり、本日は人時技術売上(人時生産性)を高めるために、
少し違った角度からご説明をさせていただきました。
例えば…
売上をスタッフの総労働時間で割るという見方ではなく、
高時間単価メニュー(時短で価格の高いメニュー)を、多くのお客様に買ってもらい、
そうすることで、人時技術売上を上げる、
そのために、
『時間単価』と『スタッフ稼働率』をKPIにしてみます。
アシスタント雇用のサロンや、育成型サロンでは、
閑散期(または、新人が入った春ごろ)でも、
全店舗が生産性4000円以上をコンスタントに出せるように、
時間単価を6,500円程度を目標にしてみます。
稼働率は65%です。そうすると
時間単価6,500円✖️スタッフ稼働率0.65=4,225円
となります。
※時間単価7,000円であれば、稼働率60%
4,200円ぐらいの人時技術売上であれば、
人時生産性は4,000円程度になります。
いかがでしょうか?
店長などは、この指標(KPI)とゴール(生産性)の意味を理解してほしいです。
そこを現場リーダーが理解していると、
何に今、力を入れて取り組むべきか、ピントが合ってきます。
まずは、
時間単価の高くて、顧客設定に合っているメニューを作るところからです。
単価を上げて中身を充実させるのか?
それても、今のメニューをあと30分時短できないかを研究するのか?
そのメニューを求めているお客様が集客できているのか?
リピートしているのか?
増えてきているのか?
そういったことを見ていくと、自ずと生産性が上がっていきます。
これを、現場のスタッフ任せにしてはいけません。
オーナー自身が、自店の事業コンセプト・事業設定を明確にするところから始まります。
設定ができていないのに、設計はできないのです!
そして、サロンの数値を見直して、
改めて、目標設定をしてみるのも良いかもしれません。
何かの参考になれば嬉しいです。