イノベーター理論で考える顧客管理

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コロナ禍でも人時生産性2倍! 美容室の生産性を高め、美容師の働き方向上の仕組みを発信!

5店舗の美容室経営者:川崎元晴ブログ

5つの層に分かれる

ご存知の方は多いと思いますが、
上の図はイノベーター理論(キャズム理論)の表です。
2:6:2の法則とも言えると思います。

  • イノベーター(革新者)
  • アーリーアダプター(初期採用者)
  • アーリーマジョリティ(前期追随者)
  • レイトマジョリティ(後期追随者)
  • ラガード(遅滞者)

主には、消費者を5つの層に分類することにより、
新しい商品が市場にどのように普及していくかを、
分析した理論だと言われています。

新しいメニューや、新商品などに対して、
真っ先に飛びついて購入するのは、
イノベーターアーリーアダプターの層です。
こちらは、全体の約16%です。

ここの人たちは、とにかく新しい物好きです。
新商品や、まだ誰も使っていないものなどには、目がありません。
新製品として世に出たばかりのものは、たいていどこかしら不具合があり、
完成度を高める為に、各メーカーは修正やアップデートを繰り返します。

このアーリーアダプターまでの層は、その不具合さすらも、気にはなりません。
それよりも、新しいものを真っ先に手にすることが魅力だと感じています。

そして、全体の7割近くを占める”マジョリティー層”は、
最も多い層で、新商品というよりは、
市場にある程度出回って、浸透してきて、
口コミなどの評判を聞いて、失敗のない買い物なのか確証できそうであれば、
購入をしてくれます。

大衆の声に影響を受けやすい層ですね。

最後の”ラガード”は、最も変化を嫌がります。
とにかく、使い慣れたものがいい。
新しいものは、抵抗感があり、保守的で、伝統的です。
そして、世の中の動きに関心が薄く、
流行が一般化してからそれを採用することが多いと言われています。

変化の渦に自ら飛び込みたがる、アーリーアダプター(イノベーター)

一般的で、周りを見ながら足並みを揃えようとする、マジョリティー

そして、多くの人がスマホを持っているのに、最後までガラケーを貫くような、
新しいものに抵抗を感じている、ラガード

サービスやメニュー、特に新商品などは、
これらの、各層に向かってアプローチをかけていく必要があります。

いきなり新メニューを、ラガードのような方に勧めても、
あまり受け付けてくれません。

新商品が、多くのお客様に受け入れられるかどうか、テストをした方がいい時は、
まずは、アーリーアダプターの方に、

「新商品を開発していまして、まだ誰も手にしていないのですが、
試しにご利用して頂けませんか?」

なんて、お願いをしてみたら、喜んで使ってくれます。

そして、その方々(アーリーアダプター)が、いいと感じていただいて、
スピーカーとして、市場で発信をしてくれると、
それを聞いた、マジョリティー層の方たちが、購入をし始めてくれます。

商品開発から、テスト段階(ファーストテスト・セカンドテスト)、
そして、正規リリース・アップデートと段階を踏んで、メニューを売り上げていく中で、

どの段階で、どこの人に勧めて、反応などからどう取り組んでいくかで、
商品は、育っていきます。

美容室のメニュー開発をしていく段階で、
必ずサロンのお客様にも、イノベーター・アーリーアダプター層の方がいます。

その方に優遇をしてでも、試してもらいフィードバックを頂いて、
修正とアップデートを繰り返して商品やメニューを改良していきます。

そうやって、アップデートをした正規版を、
一般のお客様に提供をしていくことで、
全体に広がっていきやすくなります。

キャズムで価値観が全く違う

イノベーター・アーリアダプターと、マジョリティ層の間には、
『キャズム』という谷のような溝があります

どういうことかというと、
新しいものをいち早く手に入れたがる層(アーリーアダプター)と、
流行が浸透してから手に入れたがる層(マジョリティ)とでは、
商品を欲しがる理由が全く違うということです。

アーリーアダプターの欲しがるものは、『新しさ』です。

それに比べ、マジョリティ層の欲しがるものは、『安心』です。

この二つの層では、購入にあたっての価値観が全く違います。
その為、キャズム(谷)が生まれると言われています。

このキャズムを超えて購入に至る為には、
新しさに価値を感じるアーリーアダプター層への戦略とは違い、

『安心感』『購入のし易さ』などを、戦略的に価値として提供する必要があります。
多くの人がすでに利用していることを訴え、一般的証明をしていきます。
そして、すでに購入した人のレビューや口コミを全面的に打ち出していきます。

一つのメニュや商品を、
いかにお客様の価値基準に合わせて、発信を戦略的にしていくかで、
受け取り易さが変わってきます。

こういった考えも、
サロン運営の一つとして、取り入れていくのも良いかと思います。

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人時生産性を2倍にした高単価メニューの仕組み