社員の『頑張り』に依存しない組織づくり

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人が辞めない、採用に困らない、リピート率95%のビジネスモデル構築日記

組織の中でよくあることが、それぞれの部署が日々忙しくタスクに追われ、
各担当者がやらなくてはいけないことに忙殺されていることです。

それを放置していると、社員は疲弊してしまい、
最悪、離職へとつながる場合もあります。

毎日、現場の方々やリーダーが、
忙しく仕事に取り組んでいることが正しいというわけではなく、

組織の目標は、あくまでも生産性高く、売上を達成させることです。

よく現場のスタッフやリーダーからも、

『やらなくてはいけない仕事が多くて、一杯一杯になっています!』
という相談があります。

そのような時は、

『少し背負っている荷物を下ろしていたら』とか、
『できるところから優先順位を決めて落ち着いて取り組んではどうかな』とか、
『緊急なこと、重要なこと、そうでないこと、などを整理してみたら』などと、

アドバイスをすることもあるのですが、

そもそもどこの組織でもこういった状況になる人はいます。

特に管理職やプロジェクトのリーダーなどは、

自分のこと以外にもたくさんのタスクを管理しなくてはいけないので、
そういった状況に陥りやすいです。

 

そこで、経営者は冷静に状況を見極めて、
その状態に対して取り組む必要があります。

 

本当に過剰にタスクを抱えすぎているのか?

段取りや優先順位を間違っているのか?

しかし、まず初めに確認をしていくべきは、
その人の”仕事への取り組み方”ではなくて、
組織そのものの体制が、果たして機能的になっているかどうかです。

それは、組織の中に『仕組み』がしっかりと
機能的に存在しているかどうかということです。

 

まずは、そもそも仕組みが無い、
もしくはあっても曖昧な状態、
はたまた、機能的で無い古い仕組みが存在している
などの状態であってはいけません。

仕組みは、仕事をする上でとても重要な
”ガイドライン”であり”枠組み”となります。

ここが曖昧であったり、欠けていたり、機能しない古い状態では、
現場が互いに迷ったり、属人的になったり、
連携が取れなくなり、組織の生産性は落ちていきます。

それぞれの部署や社員が、仕組みを通じて機能的に仕事に取り組め、
どこか一ヶ所に偏った負荷がかからなく、
誰かの頑張りや負担を通じて成果が出るような状態にしない為に
仕組みが必要なのです。

そしてその上で、各部署間を超えた情報共有や意見交換、
相談連携が取れる場や体制を作ります。

そうすることで組織全体が、目標に向かって進んでいく上で、

どこかに”ボトルネック”が発生している場合、
いち早く発見することができ、
そこをどう改善するかを多角的に意見交換ができ、

それ以外の部署(ボトルネックになっていない所)が補填や補助、
サポートをすることで、ボトルネックになっている部分をいち早く改善し、
流れをよくすることができます。

 

これが先ほど言った、忙しくてパツパツになっている担当者を
いち早くタスク処理させ、
流れを良くして、売上を生み出すための体制づくりです。

 

誰かの頑張りに依存しない状態を作るということですね。

部署・プロジェクト間の連携、情報共有、時にはタスクの分配などを、
機能的にする為の仕組みを作っていくのが経営者の仕事です。

生産性の高い組織を作るためには、一人一人が、
個人で仕事をしているわけでは無いので、

いかにそれぞれの部署が連携をして、互いの役割を機能的に果たしながら、

全体がよりスムーズに、一定方向(売上)に流れていく状態を
作れるかが鍵となります。

 

A・B・C・Dという各プロジェクトがあったとして、

仮にAとBとDが順調に機能していたとしても、
Cのプロジェクトが何らかの理由で機能していなければ、
最終的に売上につながる部分が滞ってしまい、
組織全体の目標を満たすことにはつながりません。

しかし、各々のプロジェクトが縦割りになりすぎて、
”自分のところだけの目標数値”に目を向きすぎていると、
そこが達成していることに満足をしてしまい、
肝心の組織の目標である売上を上げることには、
つながっていないことが往々にしてあります。

A〜Dまでにはそれぞれ役割があり、それぞれに目標に向けたタスクがあります。

それは一つの鎖のようにつながっていて、
工場のベルトコンベアーの作業行程のようなものです。

 

例えば、

最初の第1工程が原料の投入工程であるとすれば、
次が製品を製造する工程が続き、最終工程で製品が完成し、
その後出荷をして、クライアントの元へ無事納期までに
届かなければお金に変えることができません。

この行程のどこかに、常にボトルネックが存在します。

ボトルネック以外のところは順調に納期に沿った工程で動いていますが、
ボトルネックの部分が遅れていると、結果全体の流れを止めてしまい、
出荷が遅れて、売上を下げる結果となります。

これが縦割りの”部分最適”に陥っている組織であれば、ボトルネックに気が付かず、
横の連携が取れないので、みんな忙しく毎日仕事をしているのに、
肝心の売上は上がらず、現場は疲弊ばかりをしてしまいます。

 

つまり、生産性の低い組織の典型です。

 

逆に、横の連携が取れて、常にどこのポジションからでも
全体の動きが視覚化されていると、
ボトルネックの発見がはやく、ボトルネックを改善する為の
対策がそれぞれの部署に決裁権があり、
代替え案がいち早く実践されます。

そうすることで全体が機能的に動くことで生産性は高くなります。

工場で例えるなら、原料の投入から製造、出荷、
販売までのリードタイムが最速になります。

いくら原料の投入を増やしても製造工程でボトルネックがあれば、
そこで流れが遅くなり、最悪止まってしまいます。

そうするとそこの部分で仕掛品が発生し、
次の工程(プロジェクト)の作業者は待ちの状態になります。

結果最終の出荷数は減り、工場のどこかで仕掛品が増え、
そこを管理する人件費や経費が発生して
売上は上がらず、経費が増える始末となります。

 

これを美容室の置き換えれば、

集客とオペレーションと売り上げ客数として捉えられるかもしれません。

集客はホットペッパーなどで大量に集めるけど、オペレーションが悪く、
予約を取りこぼしたり、失客をさせてしまい、
結果売上にはつながっていないかもしれません。

また、採用と教育期間と、スタイリストになって一定の売上を上げるまで
と捉えられるかもしれません。

毎年たくさん採用しても、職場環境が改善されなければ、結果離職は多く、
毎年求人費やスタッフの管理コストが増え続ける割には、社員数は増えず、
慢性的なスタイリスト不足の状態になるかもしれません。

 

今自社のどこにボトルネックが発生しているのか?

それをいち早く発見し、隣同士が連携をして改善修正をすることができる
仕組みができているかを定期的に見直していく必要があります。

 

また、ボトルネックは改善しても、常に別の場所に発生をします。
市場の変化や時代の移り変わりに沿って、必ず起こることです。

だからこそ、常に仕組みを見直し、改善していかなくてはいけません。

そしてそれを行うのが経営者の仕事です。

 

仕組みを常に見直し、その時々で発生するボトルネックを改善し、
現場が機能的に売上を作れる体制を作りましょう。

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