現場を仕組み化して働きやすい環境づくり

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コロナ禍でも人時生産性2倍! 美容室の生産性を高め、美容師の働き方向上の仕組みを発信!

5店舗の美容室経営者:川崎元晴ブログ

守・破・離とは?

『守・破・離』という言葉をご存じですか?

剣道や茶道などで、修業における段階を示したものだそうです。

」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。

」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。

」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

日本の伝統文化の根本には、この考え方が根付いているように感じます。
だからこそ、職人の技、匠の技術などが代々受け継がれているのではないでしょうか。

また、日本は世界でも最も長寿企業が多い国とされています。
後継者へ継承され、受け継がれていく過程でも、この『守破離』の文化が根付いているように感じます。

『守』があってこそ、『破』も『離』も生まれる!

美容業界も同様に、
技術職だからこそ、独り立ちできるまで、
先輩やオーナーから技術を教わり身につけていきます。

まずは型を身につけ、基本となる技術を学び、自分のものにしていきます。

なんでもそうですが、仕事を覚える段階では、
『基本の型』が最も大切です。

初めから、自己流でやろうとする人は、上達しません。
型(基本)は一つですので、まずはそこを徹底して覚えることで、
応用ができるようになります。

これは、何においてもそうではないでしょうか。

この基本を学び大切にして、土台を作る時期が『守』です。
ここを飛ばして、『破』も『離』もありません!

基本の型、原型を身につけたら、次はそこからさらに発展させる為に、
自分の体験を通じて気づいたことや、他の情報を学び取り入れ、味付けにしていきます。
応用の部分に入ります。

この部分が『破』ですね。
基本からさらに、アップデートさせていきます。

そして、経験体験を通じて学んだことなどを味付けして、
さらに実践を通じて、進化したものは徐々にオリジナルへと変化をしていきます。

自分独自の型が出来上がります。
この段階が『離』となります。

会社の仕組みを常にアップデートさせる!

また、サロンの仕組みなどにおいても同じことが言えます。

お店のオペレーションやサービス、それらに付随するマニュアルやルールなど、
これらは、時間と共にアップデートさせていかなければいけません

同じことを、長く続けていても、いずれ時間と共に機能しなくなります。
それは、外部環境が変化してくからです。

その中で現場の社員は、まず現状の型となる、
仕組みやルール、マニュアルを徹底して守って実践をします。
『守』の部分ですね。

そして、それぞれの社員が現場での実践を通じて得た、
成功事例や失敗事例、経験知
お互いがアウトプットし合い、意見交換できる場を作り、形式知化していきます。

互いが、それぞれの経験知から得た情報を共有することによって、
新しい気づきを得たり、予期していない他者の経験則を学ぶことができます。

これこそが、コミュニケーションの場を活用して得られるチーム学習のメリットです。
ここで『破』となる、新しい気づき、学び、共通の言語が生まれます。

それらを元に、今あるルールや仕組み、マニュアルをさらにより良いものへと、
アップデートさせ、新しいものへと変化させます。

さまざまな体験や実践から得た情報や発見をもとに、
さらにアップデートされたものは、
次の実践において、大いに役に立つはずです。
この進化した新しい仕組みやマニュアルが、『離』の部分です。

守破離がスパイラル状にまわる現場を作る

このようにして、部署間を超えた現場のメンバーが一つのチームとなり、
情報交換ができ、コミュニケーションが円滑に取れる場を作ることで、
スパイラル上に、会社の中にある様々な仕組みやシステムがアップデートされていきます。

逆を言うと、会社の仕組みが何年経っても、変わることなく、
すでに機能を果たしていないのに、やり続け、作業化していると、
現場自体にエントロピーがかかり、
現場の社員が疲弊をしていきます。

常に、進化させていくために、
既存の仕組みを壊して、生まれ変わらせていかなければいけません。

しかし、各部署間で共有ができていない会社は、
各々の成功事例や情報が全体共有されることが無いので、
スムーズに、仕組みがアップデートされることが出来ません。

現場の仕組みが進化(アップデート)していくと言うことは、

『新しい定義の発見』と、
『新たな共通言語、共通認識を生み出す』ことです。

そしてスムーズに、様々なことが全体へ共有され、
より良い環境を生み出すきっかけとなります。

 

『守破離』を通じて、
基本を学び(守)、実践を通じて楽習し(破)、新たなものへと進化させていく(離)。

これらを会社の中で、一つの考え方として取り入れ、
守破離スパイラルを上昇させていくことで、”進化する現場”として、
イノベーションを生み出すきっかけになるのではないでしょうか。

 

 

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人時生産性を2倍にした高単価メニューの仕組み